撮影現場ダイアリー

「へんしくてじゃないよ」 [2006.08.22]

今日、中江裕司監督作品 映画「恋しくて」の粗編を見て参りました。

粗編っていうのは、粗い編集です。(おいおい)

現場で撮ったOKのカットをとりあえず、かっとNo順につなぐことです。

そのつながった第一弾を見てきました。

まだ時間が経ってないので、客観的には観切れませんが、現場でも見えてなかった芝居部分が、生き生きとスクリーンに映っておりました。


これから数ヶ月、細かい作業=手直しが入って、映画が生き物としての底力を現してくることでしょう。

しっかし、まあ、ブログで何度も書いたですが、ほとんど素人の出演者たちが、なんともいい芝居をしまくりの映画で、涙腺的に油断なりません。


ゴダールがかつて、言っとりました。

「撮影はシナリオの批評であり、編集は撮影の批評である」と。

より素材を作品として生かすために、シーンを煮詰めて、あるいは切り捨てて、構成すらも変えて行く過程は、ある種残酷でもありますが、それもすべてより良い映画作品とするため。


編集が一番楽しいと言う監督も多いのですが、答えのないジグソーパズルの中に、解答を見出してゆく作業は、とても楽しいものです。


この作品が完成するまでに、どう変貌を遂げてゆくか、わくわくドキドキして、見つめてゆきたいと思います。

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